ビリー・ホリデイ / アズ・タイム・ゴー・バイ ( As Time Goes By )
作詞・曲 / ハーマン・ハプフェルド ( Herman Hupfeld )
Billy remembers Billie ( Verve )
この曲はアメリカのハーマン・ハプフェルド(1894-1951)
により1931年のブロードウェイ・ミュージカル
"Everybody's Welcome"のために書かれたもので、舞台では
フランセス・ウイリアムによって歌われ、ルディ・バリーにより
レコーデイングもされました。その11年後の1942年に
ハンフリー・ボガードとイングリッド・バーグマン共演の映画
カサブランカ(白い家)で使われ、その映画の中ではドーリー・
ウィルソンが歌い有名曲となりました。そこでオリジナルのルディ
・バリーのレコードを再編集し、発売したところ大ヒットとなり、
その後は多くの歌手が好んでこの曲をレコーディングしたため
スタンダードの名曲となりました。ハーマン・ハプフェルドは
この曲の他にも多くの曲を作りましたがなんといっても
この曲が彼の代表作といえます。ここでこの曲を歌っている
ビリー・ホリデイ(1915-1959)はマリーランド州のバルチモア
生まれで、彼女のお爺さんはバージニア州の白人で、奴隷を
使っていた農園主が女の奴隷に産ませた17人の子供の内の一人
でした。ビリーの母親はわずか13才で彼女を身ごもり、法律外
出産を隠すため年齢を19才と偽り、近州ペンシルベニア州
の都市フィラデルフィアで彼女を私生児として出産しました。
バルチモアに戻った母親は彼女が3才の時結婚しましたが、すぐに
離婚し、彼女が13才の時彼女を連れてニューヨークに移り住み
ました。彼女はそこで売春宿にスカウトされ売春を行いましたが、
15才の頃からハーレムの幾つかのナイトクラブで歌っており
ましたが、遂にレコード・プロデューサーのジョン・ハモンドに
スカウトされ、彼のマネージによりベニー・グッドマンとレコー
ディングを行い、幾つかのニューヨークの有名クラブで歌うように
なりました。その後は黒人歌手として初めて白人の有名ビッグ
バンドで歌う歌手の先駆者となり、大レコード会社と次々に契約
をして多くのヒット曲を出すようになりました。彼女が25才の頃
コロンビア・レコードから"Strange Fruit(奇妙な果実)"が発売
され、その過激な歌詞(作詩はユダヤ人のアベル・ミヤロポル)
の内容から全米にセンセーションを巻き起こし、彼女の代表曲と
なりました。ここで歌われているアズ・タイム・ゴー・バイは
彼女が29才の時にニューヨークのスタジオで録音されたものです。
彼女はその数奇な運命と当時の社会情勢(奴隷制度)また彼女独特の
ジャズ・フィーリングにより伝説の黒人歌姫となりました。
ビリー・ホリデイ ( 公式サイト )
リク村尾のHP(ジャズ詩大全)
モロッコ西部,大西洋岸にあるエッサウィラのビーチとその周辺の今の様子
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